美味しいジャムの基本は新鮮な材料を使うこと

 料理の本によれば、美味しいジャムを作るには新鮮な材料を使うことだという。高価とか産地を限定するとか高度な技術が必要ではなく、新鮮な材料を使うことだと。その素材が生き生きとしていると美味しいジャムが出来るということだ。

 それなら私にも出来る。スーパーで新鮮な、例えばアンズを買ってくればいい。そして次に大事なことは時おかずに作るということだ。当たり前と言えば当たり前だが、材料を全部揃えて出来た気になってはいけない。簡単な手順のものもそれなりに要注意ポイントがある。作る熱量の波に身を委ねてはいけない。作る気持ちがたとえ下降線をたどっても、ここは最初のいざ作らんのリズムのままトントントーンと作り詰めるところまで進めなければならない。

 そう、もうおわかりだろう。今日の暑さにジャム作りの上向きベクトルが波打ち停滞しているのだ。我を励ます。かつての生き生きしていたアンズが早く作ってと私に語りかけている。

 もういいだろう。さあ、糖度50パーセントのアンズジャム、作りましょ!